不登校は国レベルの問題

 

 哲学者イマニエル・カントは、人間は教育によって人間となるの格言を残している。

今、日本の教育現場に問題が起きている。それは、不登校児童生徒(年間30日以上欠席している児童生徒)の対策である。令和5年度調査では、小学生、中学生の不登校数は34万6千人と過去最多を更新し、12年連続の増加である。中学生は約15人に1人が不登校の深刻な状況にあり、前年度比15.9%の増加である。近年、小学校でも不登校の増加が続いており問題となっている。

令和7年度出生数は69万人、今の中学生の生まれた時代の出生数は115万人、まさに少子化の時代である。国家100年の計からすると、現在の不登校問題は国の存続を揺るがす国家の問題と言って過言ではない。不登校問題の背景には核家族化、少子化、ネット社会、離婚の増加、中間層の貧困化、そしてヤングケアラーの存在など複雑な要因が絡み合っている。 文部科学省もフリースクールとの連携やオンライン学習の活用など不登校に対する相談、指導の充実を図ろうとしているが、不登校は学年をまたいで増加継続している傾向があり、その対応策は限られている。

難病に匹敵する不登校に予防や治療法はないのであろうか。私が思うに、昔に比べて子供の睡眠時間は怖いほど短くなっている。外で遊ぶ子供の姿はめっきり減り、子どもの1日の歩数は半減し、さらに減少しつつある。昔の子育ては親に力があり、しつけを重視した。昭和の子供たちは貧しかったけれども笑顔があった。笑顔は半減し、子供らしい子供は減っているように思える。昔語られた、眠育・歩育・食育そして道徳教育のバランスは今も変わらず大切なはずである。不登校は家庭の問題だけでなく、社会と国の未来の問題でもある。小中学校の教育カリキュラムに睡眠教育を必須科目にすべきであることを強調したい。