塩パワー

 

生命誕生に必要なのはアミノ酸、核酸ウラシル、水と言われている。小惑星リュウグウからハヤブサが持ち帰った岩石の分析結果には、なんと33種類のアミノ酸、核酸ウラシル、ビタミンB3が見つかっており、隕石起源説を裏付ける有力候補となっている。だが、もう一方の有力候補である深海熱水噴水孔説の方が、私は本物に近いと思っている。なぜなら、人体の細胞活動を支えるエネルギーにナトリウムは不可欠であるからだ。神経細胞の電気信号もしかり、工業界においてもリチウム電池に代わり、ナトリウム電池が有力視されている。地球上の海水に含まれる大量の塩(ナトリウム)が、すべてが宇宙からきたとは思えない。元来、地球にあったものと考えるのが自然であろう。生命は海で誕生し、陸上に上がって進化したことは、さまざまな化石の調査から確定的であり、むしろ、海水に大量に含まれる塩を、生命誕生の起源から除外することの方が不自然に思える。

生命に必須の塩(ナトリウム)であるが、ナトリウムは水を貯めこむ性質があるため、過剰摂取は高血圧や浮腫の原因になる。その証に、減塩すれば、見事に体の浮腫が消失する。さらに、悪性新生物、癌細胞はエネルギー源となるグルコース(糖)を細胞内に取り込むのに、ナトリウムポンプの助けを必要とする。遺伝子変異によって生まれた癌細胞は塩がなければ生きられないのだ。癌の食事療法に断塩、減塩が筆頭に挙げられる理由である。ナトリウムは必要不可欠なミネラルではあるが、摂り過ぎは体をサビさせ、浮腫や高血圧を呼び、さらには癌の誕生を助ける厄介者でもある。だから減塩すれば長寿となる。